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被せ物・詰め物の素材について
2026.02.11
こんにちは。興福歯科医院です。今日は被せ物・詰め物の素材についてお話しします。
虫歯治療を被せ物・詰め物で治療すると決まった時にどんな素材が良いのか、どんな特徴があるのか疑問に思う事があると思います。被せ物の素材の特徴を理解して自分に合った物を選択出来るようにしましょう。
近年、詰め物や被せ物の治療で増加傾向にあるのが非金属の白い材料を選ぶ方です。
歯に使われる素材は、金属と非金属があります。
金属の素材
| 金合金 | 健康保険適用外 | 金額は高いが、柔らかい性質があり、歯に優しい。 |
| 金銀パラジウム合金 | 健康保険適用 | 金合金に近い材質だが、金合金よりも硬い、銀色の金属。人によっては金属アレルギーを引き起こす場合もある |
| チタン、チタン合金 | 健康保険適用 | 軽くて強い、銀色の金属。 金属アレルギーを引き起こすことが少ない。 |
非金属の材料
| セラミック | ジルコニア | 健康保険適用外 | 強度と耐久性に優れている。最近では、マルチレイヤーという美しさを兼ね備えたものもある。 |
| セラミック | 陶材、二ケイ酸リチウムガラスセラミック | 健康保険適用外 | 自然な歯の色調では、もっとも美しいといわれているが、金属に比べると壊れやすい。 |
| 強化プラスチック | PEEK樹脂 | 健康保険適用 | 強固で壊れにくいが、自分にあった色調の調整が若干難しい。 |
| 強化プラスチック | コンポジットレジン | 健康保険適用 | 日本人の歯の色にあう色調の種類が豊富。 |
このような金属と非金属がどのような治療に適応されているかみていきましょう。
🌷詰め物の種類🌷
🟢保険診療の詰め物🟢
1️⃣コンポジットレジン
詰め物として代表的な物です。白色の樹脂(プラスチック)でできた詰め物です。
⭕️
- 保険適応なので比較的に安価
- 白色である程度歯の色に合わせられるため目立ちにくい
- 治療がその日で終わる
- 歯を削る量が虫歯の部分のみなので削る量が少なく済む
- 金属アレルギーの心配がない
❌
- 耐久性が低く摩耗しやすい、欠けやすい
- 着色し変色が現れやすいため、見た目に影響がでる
- 範囲が大きい虫歯には適さない
- 水を吸って膨張する性質がある為、数年後に段差や隙間ができやすい

2️⃣メタルインレー
一般的に「銀歯」と呼ばれます。素材は銀ではなく、パラジウム合金です。
⭕️
- コンポジットレジンに比べてすり減りが少ない
- 水分に強い
- 耐久性が高く欠けにくい
- 範囲の広い虫歯にも適用できる
❌
- 見た目が銀なので目立つ
- 金属成分の溶け出しで歯ぐきが黒くなることがある
- レジンほどでは無いが経年劣化がある
- 治療には最低2回の通院が必要となる
- 金属アレルギーの可能性がある
- 隙間ができることがある

3️⃣CAD/CAMインレー
適応症例
小臼歯および大臼歯の隣接面を含む複雑窩洞に限られる。
以下のいずれかに該当する場合に保険算定される。
① 小臼歯に使用する場合
② 上下顎両側の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある患者に対し、過度な咬合
圧が加わらない場合において第一大臼歯に使用する場合
③ 歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者において、大臼歯に使用する場合
*推奨できない症例
・強い咬合圧を受ける症例
・習慣性ブラキシズムのある症例
⭕️
- 金属を使ってない為審美性がある
- 金属アレルギーの心配がない
- 歯垢や歯石が付着しにくい
- 保険診療の為、安価
❌
- すり減りやすい
- 欠けやすく割れやすい
- 経年劣化で変色・ツヤが消失しやすい
- 歯と冠の隙間から再度虫歯になるリスクが高い
- 治療に最低2回通院が必要
🟠自費診療の詰め物🟠
1️⃣セラミックインレー
陶器素材で作られた詰め物のことです。治療費が高くなっても審美性を重視したい方におすすめです。
⭕️
- 審美性がとても高い
- 着色や劣化の可能性が低い
- 広範囲の虫歯も治療出来る
- 表面に傷がつきにくい
- 表面に歯垢(プラーク)がつきにくいため、虫歯になりにくい
- 金属アレルギーの不安がない
❌
- 自費診療のため高価
- 金属よりも強度が低い
- セラミックに厚みをだすために歯を削る量が多くなる
- 強い力がかかると欠けたり割れたりすることがある
- 治療に最低2回の通院が必要となる

2️⃣ハイブリッドインレー
セラミックスとプラスチックのハイブリッドで作られた詰め物です。
⭕️
- 綺麗で審美性が高い
- コンポジットレジンより耐久性が高い
- レジンよりも広範囲の虫歯治療が可能
- 金属アレルギーの不安がない
- 金属の溶け出しによる歯肉の黒ずみがない
- 天然歯への負担が少ない
- オールセラミックよりも比較的安価
❌
- 力が強くかかるとオールセラミックよりも欠けやすい
- オールセラミックよりも透明感が低い
- レジンの性質も持ち合わせている為、着色・変色・ツヤ消失の可能性がある
- 歯と歯ぐきの境界線が見えることがある
- セラミックに厚みをだすため、その分歯を削らなければならない
- 自費診療のため高価
- 治療は最低でも2回通院する必要がある
3️⃣オールジルコニアインレー
最新の白い歯科材料で強度が高く欠けるリスクがかなり低く出来ます。
⭕️
- 見た目が比較的綺麗
- オールセラミックよりも強度があるので力のかかる歯でも使用出来る
- 広範囲の虫歯治療が出来る
- 着色や劣化しにくい
- 表面が傷つきにくい
- 表面に歯垢がつきにくいため、虫歯の再発リスクが低い
❌
- 透明感を出すのが難しい
- 自費診療の為、高価
- 治療には最低2回は通院が必要
4️⃣ゴールドインレー
ゴールドクラウンは、金合金(金に白金、パラジウム、銀などを加えた歯科用合金)で作られたクラウンです。
⭕️
- 強度がある
- 適度な柔軟性があり、対合歯(咬み合う歯)を傷つけにくい
- 摩耗や変形が少ないため劣化がおきにくい
- 金合金はアレルギーリスクが低い
❌
- 見た目が金色なので目立つ
- 金属アレルギーの可能がある
- 熱伝導性があるため、治療直後は冷たいものや熱いものがしみやすく感じることがある
- 自費診療のため高価
- 治療に最低2回の通院が必要

🌼被せ物の種類🌼
クラウンとは?
一般的に‘’被せ物‘’と呼ばれる物です。虫歯や外傷で歯の質(歯冠部)がなくなった場合にそれを補います。土台となる歯の形を削って整えて、金属やレジン、セラミックでクラウンを作り装着します。
神経の治療をして歯冠がなくなった、小さくなった場合には先に土台(金属やレジンの素材)を作ります。
🔵保険適応の被せ物🔵
1️⃣銀歯
「銀歯」は金属製の銀色の被せ物のことです。素材には銀もしくは金銀パラジウム合金、ニッケルクロム合金が用いられています。
保険適応対象での虫歯治療を受けた場合、被せ物は銀歯が基本となります。
⭕️
- 金属であるため強度が高い
- レジンやCAD/CAMよりも劣化しにくい
- 保険適応なので安価
- 範囲の広い虫歯治療が出来る
❌
- 虫歯や口臭の原因になることがある
- 隙間ができやすい
- 金属が溶け出して歯ぐきが黒くなることがある
- 金属なので熱伝導性が良く、神経のある歯はシミる症状がでることがある
- 金属アレルギーの不安がある
- 見た目が銀歯なので審美性に劣る
- 治療に最低2回通院が必要


2️⃣前装冠
金属冠の前から見える部分にだけプラスチックを貼り付けた被せ物です。プラスチックは多孔性で水分・唾液吸収しますので変色を起こしやすいです。保険適応対象の治療は、奥歯の場合は銀歯が、前歯の場合は前装冠が用いられます。
⭕️
- 内側が金属出来ているため耐久性が高い
- 保険診療のため安価
❌
- 金属の溶け出しにより歯ぐきが黒くなることがある
- 金属アレルギーの不安がある
- 経年劣化により変色・光沢の消失が起こる
- すり減りが起こりやすい
- 歯垢が付きやすい
- 治療に最低2回通院が必要

3️⃣CAD/CAM冠
プラスチック素材を使用する被せ物が「CAD/CAM冠」です。プラスチック素材を機械で掘り、制作する被せ物のことを指します。
⭕️
- 金属を使ってない為審美性がある
- 金属アレルギーの心配がない
- 歯垢や歯石が付きにくい
- 保険診療のため安価
❌
- すり減りやすい
- 欠けやすく割れやすい
- 経年劣化で変色・ツヤが消失しやすい
- 歯と冠の隙間から再度虫歯になるリスクが高い
- 治療に最低2回通院が必要

🟡自費診療の被せ物🟡
1️⃣セラミッククラウン
「セラミッククラウン」は陶器素材で作られた被せ物です。
⭕️
- 白く透明感もあり、他の歯と色調を合わせる事が出来るので審美性が高い
- 経年劣化をしないため変色しにくい
- 歯垢をはじくため虫歯になりにくい
- 金属アレルギーの心配がない
❌
- 金属よりも強度がやや低い
- 陶器なので欠けることがある
- 歯ぎしりや食いしばりの力に弱い


2️⃣オールジルコニアクラウン
ジルコニアはご自身の色調に合わせる事ができ、オールセラミックは割れる可能性がある物でしたが、ジルコニアは割れにくい性質があります。
⭕️
- 他の歯と色調を合わせる事が出来るので審美性が高い
- 割れる可能性が低い
- 着色や劣化しにくい
- 表面が傷つきにくい
- 表面に歯垢が付きにくいため虫歯の再発リスクが低い
- 金属アレルギーの心配がない
❌
- 自費診療のため高価
- 治療に最低2回通院が必要
3️⃣ジルコニアセラミッククラウン
セラミックの透明感ある審美性とジルコニアの強度を持ち合わせた物
⭕️
- 他の歯と色調を合わせる事が出来るので審美性が高い
- 割れる可能性が低い
- 着色や劣化しにくい
- 表面が傷つきにくい
- 表面に歯垢が付きにくいため虫歯の再発リスクが低い
❌
- 自費診療のため高価
- 治療に最低2回通院が必要
4️⃣ゴールドクラウン
ゴールドクラウンは、金合金(金に白金、パラジウム、銀など)を加えた歯科用合金)で作られたクラウンです。
⭕️
- 強度がある
- 適度な柔軟性があり、対合歯(咬み合う歯)を傷つけにくい
- 摩耗や変形が少ない為劣化がおきにくい
- 金合金はアレルギーリスクが低い
❌
- 見た目が金色なので目立つ
- 自費診療のため高価
- 金属アレルギーの可能性がある
- 熱伝導性があるため、治療直後は冷たいものや熱いものがしみやすく感じることがある
- 治療に最低2回の通院が必要


🌷ブリッジ🌷
抜歯などにより歯が無くなった場合に、抜けた両隣の残った歯を削って土台にして人口の歯で橋を架けるような形にした被せ物です。
土台になる歯が虫歯になっていても、歯の根に土台(金属や合成樹脂などで製作します。)を立ててブリッジを入れます。健康な歯を削らなければならない場合もあります。取り外しの必要がなく自分の歯に近い感覚で使用できます。
🔵保険のブリッジ🔵
1️⃣銀歯
保険診療で最も一般的なのが、金銀パラジウム合金などの金属を使用した銀歯です。耐久性が高く、奥歯など噛む力が強くかかる部位にも使用できます。費用を抑えつつ、しっかりと咬合機能を回復できる点がメリットです。
ただし、金属色が目立つため前歯など審美性を重視したい部位にはあまり向いていません。金属アレルギーのリスクがある方も注意が必要です。
2️⃣硬質レジン前装冠
前歯に使われる保険ブリッジとしては、硬質レジン前装冠がよく用いられます。これは金属の土台に白いレジン(硬質プラスチック)を貼りつけた構造で、見た目をある程度自然に仕上げることができます。
経年により変色することがある点や、強度の面でセラミックには劣る点がありますが、保険内で審美性を確保したい場合には選ばれることの多い方法です。
3️⃣CAD/CAM冠
CAD/CAM冠と呼ばれる白い樹脂製のブリッジも、金属を使用しないことから、自然な見た目を保ちやすく金属アレルギーのリスクも回避できる点が評価されています。
⭕️
- 金属を使ってないため審美性がある
- 金属アレルギーの心配がない
- 歯垢や歯石が付着しにくい
- 保険診療のため安価
❌
- すり減りやすい
- 欠けやすく割れやすい
- 経年劣化で変色・ツヤが消失しやすい
- 歯と冠の隙間から再度虫歯になるリスクが高い
- 治療に最低2回通院が必要
🟡自費のブリッジ🟡
1️⃣オールセラミック
オールセラミックは、金属を一切使用せず、すべてがセラミックで構成されたタイプです。天然歯に近い透明感や色調が再現できるため、前歯など審美性を重視したい部位に使用する方も多いです。
⭕️
- 白く透明感もあり、他の歯と色調を合わせる事が出来るので審美性が高い
- 経年劣化をしないため変色しにくい
- 歯垢をはじくため虫歯になりにくい
- 金属アレルギーの心配がない
❌
- 金属よりも強度がやや低い
- 陶器なので欠けることがある
- 歯ぎしりや食いしばりの力に弱い
2️⃣ジルコニア
ジルコニアは人工ダイヤモンドの一種ともいわれるほど強度に優れた素材であり、近年では自費診療のブリッジに広く用いられています。耐久性と審美性を兼ね備えており、奥歯にも安心して使用できるのが特徴です。
また、金属を使用していないため、金属アレルギーの心配がない点も魅力です。前歯にも奥歯にも対応可能で、幅広いニーズに応える万能型の素材といえます。
⭕️
- 他の歯と色調を合わせることが出来るので審美性が高い
- 割れる可能性が低い
- 着色や劣化しにくい
- 表面が傷つきにくい
- 表面に歯垢がつきにくいため、虫歯の再発リスクが低い
- 金属アレルギーの心配がない
❌
- 自費診療のため高価
- 治療に最低2回通院が必要
3️⃣ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジンを混合した素材を使用したブリッジで、セラミックの美しさとレジンの柔軟性を併せ持っています。天然歯とのなじみがよく硬すぎないため、対合歯への負担も少ないというメリットがあります。自費診療の中でもコストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。
⭕️
- 綺麗で審美性が高い
- 金属アレルギーの不安がない
- 金属の溶け出しによる歯肉の黒ずみがない
- 対合歯への負担が少ない
- オールセラミックよりも比較的安価
❌
- 力が強くかかるとオールセラミックよりも欠けやすい
- オールセラミックよりも透明感が低い
- レジンの性質も持ち合わせているため、着色・変色・ツヤ消失の可能性がある
- 歯と歯ぐきの境界線が見えることがある
- セラミックに厚みをだすため、その分歯を削らなければならない
- 自費診療のため高価
- 治療は最低でも2回通院する必要がある


歯科で使われる材料はたくさんの種類があります。それぞれの特徴にも違いがあることがわかりましたでしょうか?ご自身にあった素材を選ぶのは大変ですが次回は素材選びのポイントについてお話ししたいと思います。