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MFT・口腔筋機能訓練とは?
2026.08.29
こんにちは。興福歯科医院です。
先日、歯科衛生士のスタッフ全員で口腔機能に関する研修を受けてきました。
小児では、咀嚼や嚥下がうまくできない、言葉を正しく発音できない、口呼吸などの症状が認められ、患者さんには自覚症状がないといった場合が増えているようです。また、大人においても加齢だけでなく疾患や障害など様々な要因によって口腔の機能が低下し、咀嚼障害や摂食嚥下障害などに陥り、低栄養やフレイルといった全身の健康を損なう場合があるため口腔機能を適切に管理する必要があります。
そこで取り組むのがMFTです。
MFTとは口腔筋機能訓練(Oral Myofunctional Therapy)のことで、舌・唇・頬など、お口の周りの筋肉を正しく使えるようにするトレーニングです。飲む、発声する、呼吸する時の舌の位置や動き、唇を閉じる力、頬の筋肉、飲み込み時の筋肉の強調を改善する目的で行います。子どもの機能発達や大人の矯正治療後の後戻り防止、舌癖(ぜつへき)の修正、口元のたるみ・ほうれい線改善に効果が期待されます。 小児だけではなく、大人でも多くの場面で有効です。
⭐️MFTの目的⭐️
*矯正治療後の後戻りの予防*
舌の正しい位置の定着、唇を閉じる力の強化、口呼吸の改善を行うことで、舌の正しい動きやお口の周りの筋肉が鍛えられ、後戻りの予防に繋がります。
*正しい舌の位置の確立*
舌を正しい位置(※スポットポジション)にしっかり意識して保つことで、歯列に不適切な力がかかるのを防ぎます。
*物を飲み込む時の癖の改善*
物を飲み込む時に舌が出るなど、飲み込むときの癖を改善します。
*口呼吸の改善*
鼻呼吸を習慣的に行うことで、お口の乾燥や、それに伴う歯周病やむし歯のリスクを減らします。
※舌のスポットポジションとは?
下の前歯の真後ろにある歯ぐきの膨らんでいるところが舌のスポットポジションです!
安静時のお口の中の正しい状態
・舌先▶︎スポットポジションに軽く付ける
・舌全体▶︎上あごに優しく付ける。
・歯▶︎上の歯と下の歯は噛み合わせず、1~2㎜ほど開ける
・唇▶︎軽く閉じる
・鼻呼吸

⭐️成人向けMFTの特徴⭐️
・筋力の強化だけではなく、習癖の修正も重要です。
・毎日数分だけでも継続することが大事!
・歯科治療と併用すると効果が高い。
⭐️ 口腔機能低下症とは?⭐️
口腔機能低下症とは、加齢などによって、お口の働きが複数低下した状態です。
• 噛む力
• 舌の力
• 飲み込む力
• 唇や頬の動き
• 発音する力
• 唾液分泌
代表的な症状
☑ 食べ物が噛みにくい
☑ 食事中によくむせる
☑ 食べこぼしが増えた
☑ 滑舌が悪くなった
☑ 口が乾く
☑ 硬い食品を避けるようになった
⭐️MFTが口腔機能低下症に関係する理由⭐️
① 舌の力の低下を防ぐ
高齢により舌の筋力が低下して起こること
• 食べ物をまとめにくい
• 奥へ送り込みにくい
• 飲み込みに時間がかかる
MFTでは舌の運動や舌圧トレーニングを行い、
食べる・飲み込むための舌の機能維持を目指します。
② 唇・頬の筋肉を維持する
唇や頬の筋力が低下すると、起こる可能性があること
• 食べこぼし
• 発音低下
• 口腔内の食べ物をまとめにくい
「イー・ウー体操」などのMFTは、
唇や頬の筋肉への刺激になります。
③ オーラルフレイル予防につながる
口腔機能低下症は突然起こるものではなく、
健康な状態
↓
口のささいな衰え(オーラルフレイル)
↓
口腔機能低下症
↓
食事量低下・全身の筋力低下
という流れで進行することがあります。
MFTは、この初期段階から取り組める予防ケアとして重要です。
⭐️歯科医院での関わり⭐️
口腔機能低下症の検査の内容
• 舌圧測定
• オーラルディアドコキネシス(「パ」「タ」「カ」の発音速度)
• 咀嚼機能検査
• 嚥下機能評価
• 口腔乾燥検査
• 舌苔評価(TCI)
検査結果に応じて、
「舌の筋力が弱い方」
→ 舌トレーニング
「唇の閉鎖力が弱い方」
→ 口唇トレーニング
「発音速度が低下している方」
→ パタカラ体操
など、状態に合わせたMFTを取り入れることができます。
MFT(口腔筋機能療法)=お口の筋肉を正しく使うためのトレーニング方法
口腔機能低下症の訓練=低下した口腔機能を改善・維持するためのリハビリテーション
という関係です。
⭐️共通して行うこと⭐️
① 舌のトレーニング 👅
MFTでも口腔機能低下症でも重要です。
例:
• 舌を上下左右に動かす
• 舌を強く押し付ける
• 舌回し運動
• 舌圧トレーニング
目的:
• 舌の筋力維持
• 食べ物をまとめる力の改善
• 飲み込みやすくする
② 口唇・頬のトレーニング 👄
例:
• 「イー・ウー体操」
• 唇を強く閉じる練習
• 頬を膨らませる運動
目的:
• 食べこぼし予防
• 口腔内で食べ物を操作する力の維持
• 発音改善
③ 発音訓練 🗣️
例:
「パ・タ・カ」体操
• パ → 唇の動き
• タ → 舌の前方の動き
• カ → 舌の奥の動き
目的:
• 舌や唇の協調運動
• 滑舌維持
• 嚥下に関わる筋肉への刺激
④ 嚥下(飲み込み)の訓練
例:
• 唾液嚥下練習
• 嚥下時の姿勢確認
• 顎を引く練習
• 首や喉の筋肉トレーニング
これは特に高齢者の口腔機能低下症では重要度が高いです。
■■ まとめ
MFT 👉 口腔機能低下症への対応
主な対象 👉 舌癖・口唇閉鎖不全・発音など幅広い 加齢による口腔機能低下
目的 👉 正しい口腔筋機能を獲得する 低下した機能を回復・維持する
評価 👉 舌位、口唇閉鎖、筋肉の使い方 舌圧、咀嚼、嚥下、発音、乾燥など
対象年齢 👉 小児〜成人 主に高齢者
MFTは
👉 トレーニング+習慣改善の治療
口腔筋機能訓練のお話しはいかがでしたか?わかりにくいなどご不明な点がある方はスタッフまで気軽にご相談くださいね。