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歯科のレーザー治療の特長

医院コラム

2024.01.12

レーザー治療とは、痛みの少ない治療手段として、患者さんにとっても、非常に優しい最新治療法だと言えます。レーザー治療の特長である痛みや不快感が少ないといった部分に着目し、治療ケースで異なる効果についても詳しく紹介しています。
治療にかかる費用、メリットやデメリットもお伝えしていきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1.歯科のレーザー治療の特長

歯科のレーザー治療とは、ある単一の波長からなるレーザー光線を歯に照射する事により、治療的効果を出す療法です。歯科医院で使用するレーザーには、何種類かあり、その種類によっても性質が違ってくるので、治療範囲も変わってきます。

当院では、Er-YAGレーザーや炭酸ガスレーザー、Nd-YAGレーザーなどを状況に応じて使い分けており、歯肉のような軟らかい組織と、歯や骨などの硬い組織の両方に利用できるレーザーです。

2.治療ケース別レーザー治療の効果

レーザーによる治療であれば、処置も簡単で手間いらずですし、痛みもほとんどなく、治療効果が期待できます。虫歯の治療や予防だけでなく、止血効果や口内炎予防、殺菌効果や消毒効果、麻酔効果などもあります。

2-1 虫歯予防の場合

歯科レーザーを使うと、効果的な虫歯予防ができます。レーザーを照射する事により、エナメル質の表層はガラス化され溶岩化されてくる。象牙質は炭化され機械的強度が増すという研究結果が出ています。結果として歯質を強化され、歯の耐酸性が飛躍的に上がり、虫歯になりにくくなると考えられています。
虫歯になりやすい箇所に、集中してレーザーを照射していき、歯の表面を処理していきます。
特に、歯の噛み合わせの溝や、歯と歯の隙間、歯と歯肉の境目などは、特に歯垢が付きやすく、しかも取れにくい場所です。これらの不潔域に、レーザーを照射していくと、虫歯予防効果になるのです。
乳歯は勿論、特に、まだ生えてきたばかりの大人の歯・永久歯は、虫歯になりやすく、歯にレーザーとフッ素で、あらかじめ虫歯になりにくい歯にしておく事は、将来虫歯になるリスクを減らしてくれます。

2-2 歯周病治療の場合

歯科のレーザー治療は、歯ぐきの治療にも応用できるので、歯周病治療も可能です。レーザー治療は、患部を切開・除去処置していくと同時に、照射部分の殺菌や消毒が行えるというメリットがあります。そして、通常の治療よりも時間を短縮することが可能です。
一人ひとり、歯周ポケットの形は異なっていますが、レーザーであれば、多種多様な歯周ポケットにも対応できるのです。
歯科レーザーは、重度の歯周病にも効果を発揮します。また、麻酔が不要な場合もあるため、ペースメーカーを使っている患者さんや、妊娠中の女性でも、安心して受けることができます。
歯周病は歯の周囲に細菌が増える事により炎症が発生し、組織が破壊され、腫れや出血、口臭が生じてしまうものです。最悪な状況になると、歯が抜けてしまう事もあり、とても怖い病気です。歯周病は、虫歯のような痛みを伴わない事が多く、本人も気づかないまま症状が進行してしまう場合もあります。
そのまま放置して時間が経ってしまうと、歯と歯ぐきの間にできた「歯周ポケット」と呼ばれる隙間がどんどん深くなっていきます。この場合、どんなに歯磨きを丁寧に行ったとしても、歯ブラシが奥まで届かなくなり、プラーク(歯垢)がさらに蓄積してしまうのです。

2-3 審美治療の場合

年齢と共に、お口の中も衰えてきます。そのため、歯が黄ばんできたり、歯ぐきが黒ずんできたりしてしまいます。レーザーを用いれば、メラニンという歯ぐきの色素を取り除く事ができるので、年齢と共に黒くなっていく歯茎を、健康的な色に改善する事ができるなどの効果も期待できます。

3.歯科のレーザー治療の料金

歯科のレーザー治療費は、自費になるため保険がきかず全額自己負担というと、どうしても「高い」というイメージがついてしまいますが、治療中も快適で、治療後も快適な生活を送る事ができる点を踏まえると、費用以上のメリットが得られる治療といっても、過言ではないでしょう。

3-1 自費治療のケースが多いため料金はさまざま

医療費には、保険と自費があります。特定の治療については、誰もが平等な治療を受けられるように、国が医療費を3割負担してくれる制度が、健康保険です。これに対し、自費治療とは、治療費を全額自分で負担しなければならない治療の事です。
といっても、保険治療では行えないような高精度な治療や、厳選された素材を使った治療を行えるというメリットもあります。
保険治療では、最低限の機能を取り戻す事を目的にしていますが、自費治療になる場合というのは、任意で、もっと快適な口内環境を実現したいという個人の願いや、痛くない治療を受けるために、通常の治療法とは違うレーザ―を用いる時などです。

3-2 保険適用外のレーザー治療費

以下は、レーザー治療、料金例です。
・歯周病レーザー治療        3,000円(税別)から
・歯質強化 1歯1回        2,000円(税別)から
・歯ぐき(口内炎など)治癒促進   2,000円(税別)から
・歯ぐきレーザーピーリング     12,000円(税別)から
 (メラニン色素除去)

4.歯科レーザー治療のメリットとデメリット

歯科のレーザー治療は、私達にとってメリットが多いように思われますが、何か欠点はないのでしょうか。メリットがあればデメリットもあります。歯科レーザーには、いったいどんなデメリットがあるのでしょうか?

4-1 レーザー治療のメリット

レーザーによる治療のメリットと言えば、やはり痛みがほとんどなく、麻酔不要な場合もあるところです。また、レーザーには殺菌効果もあるので、治療が早く、口内炎や知覚過敏の痛みや不快感もなくなります。また、治療中の嫌な振動などもありませんし、身体に負担がかからず、安全性が高いです。

4-2 レーザー治療のデメリット

レーザー治療のデメリットとして考えられるのは、やはり費用の問題です。最新医療という事もあり、通常治療と比べたら、高くなってしまいます。治療費は、各歯科医院で多少違いがありますが、レーザーで効果的な治療を行うためには、高性能な装置を使用する必要がありますし、保険がきかず、自費診療となるので、金銭負担が大きく感じるでしょう。
歯医者さんによっても治療費は異なり、普通の治療法と比べたら高いものの、そこまで高額になる事はありませんし、費用面と効果を考えたら、メリットの方が上回るのではないでしょうか。

5.まとめ

歯科医療の現場では、レーザー治療が浸透してきています。これまでの治療につきものだった痛みや不快感がほとんどない上、レーザーが持つ殺菌効果などにより、処置後の治癒が速まる利点もあります。
レーザー治療の普及がもっと広まれば、患者にとって、どんどん優しい歯科医療が実現できるでしょう。
しかし、料金面の事などもあるので、メリットとデメリットの両方をよく検討した上で、レーザー治療の決断をする事が大切です。

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